シーボルトのピアノ
⽂化愛好家であった4代の五右衛⾨義⽐(ごえもんよしかず)は、鎖国下オランダ⼈として来⽇していたドイツ⼈医師シーボルトとの交流を通じ、岡研介、⾼野⻑英等、鳴滝塾⾨下⽣を⽀え、⾃⾝もオランダ語の論⽂をシーボルトに提出しています。現在、この論⽂はドイツのボッフム・ルール⼤学に保管されています。
当時の⽇本は鎖国下、シーボルトもオランダ⼈として来⽇していました。帰国の折には「わが友クマヤへ留別のために」とオランダ語でサインをした愛⽤のピアノを五右衛⾨に贈りました。
これは1819年(ベートーベンやシューベルトが健在であった頃)の製造と伝わる、英国ロンドンのロルフ商会のスクエアピアノで、⽇本に現存する最古のピアノとしても有名です。ピアノは2009年、(⼀社)⽇本調律師協会と栃⽊県の⼩野ピアノ⼯房によって修復されました。2023年は、ピアノ来⽇200年の記念すべき年となります。